「雨…」 ザー 傘を持っていない私の耳に届く、雨の音。 お姉ちゃん、傘持ってるかな? そう思い、携帯を開く。 あ…今日は確かお姉ちゃんの彼氏が家来るんだった。 じゃあ、私邪魔だよね…。 「…どうしよ…」 携帯を鞄に戻し、そう呟く。 「使う?」 そう言った男の子の手には、折りたたみ傘。 「えっ…でも…わっ悪いよ///」 恥ずかしがりやな私は、少しうつむきながら話す。