それが今から、七年前のことだ。
二人がピースフォースの本部に足を踏み入れて、この夏が七回目。


その間に、エドは二人にとって“優しく厳しい先生”から“敬愛する鬼上司”に変わったし、ロイとアレンの関係も変化した。

一時期のような、口も聞かない、顔も合わさないような状態ではなくなったものの、やはりレベッカがいない穴は、ぽっかりと口を開けたままなのだ。


ニラやナイジェルやキュウと知り合っても、それは変わらなかった。
だから彼らは、二人の間に以前は喧嘩と屋上以外のスキンシップがあったことを、知らない。


一緒にはいるし、息は合うけれど、どこかすれ違っているような、噛み合わないような。
そんなズレた関係を、二人はもう何年も続けていた。