二人は、信じられないような気持ちで、それを聞いていた。
町外れで小さな悪さをして遊んでいたような自分たちを、生きるためなら平気で他人のものに手出してきたような自分たちを、国が雇う治安維持部隊に誘おうというのか。

エドは言った。


「もう、こんな……レベッカや君たちのような犠牲を、出したくないと。私は、思っている」


君はどうなんだ、と、視線で尋ねられた気がした。
エドは、自分の考えを言葉にしただけだ。
だがなぜか、答えなくてはいけない気がしたのだ。


「お……俺、も。です」
「あ、あたし、も」


力強い声に背中を押されるように、自然とそう頷いていた。
「だったら」、と、エドの言葉が続く。


「だったら。自分の街は、自分で守れ」


彼ははじめから、この話をするために、二人をここへ呼んだのだ。

「もう一度聞く」、そう言った時、エドにはもう、二人の答えがわかっているようだった。


「ピースフォースに、入らないか」