「ちゅー…」
「曲者ぉっ!」
侵入者に危うくくちびるを奪われかけた月夜は、寝台から跳ね起きた反動を利用して、その者の上にのしかかった。
「イタタ……月夜様、俺です。イシャナっ」
「こんなところで何をしている! ここは私の寝室だぞっ」
腕を捻りあげられたイシャナは、苦しげに空いた側の手で寝台を叩いた。
「か、勘弁っ…月夜様! 手…手ぇ」
仕方なくポイとイシャナを離した月夜は、訝しい表情を浮かべ仁王立ちで彼を見下ろした。
「それで? 人の寝込みを襲うなどという暴挙に出たからには、その命で贖う覚悟あってのことだろうな?」
月夜の刺し貫くような視線を浴び、開放された腕をさすりながら、イシャナは嘆息した。
「誤解ですわ。俺はただ、月夜様が大変な目にあったて訊いて、心配して来てみたら倒れてはったから、ビックリして……まぁ、寝てはったやけみたいですけど」
「お前は寝てる相手を誰彼構わず襲うのかっ?」
青筋を立てた月夜を一瞥したイシャナは、てへペロと云わんばかりの顔で破顔した。
「いやー気持ちよさげな寝顔がごっつ可愛らしゅうて思わず…」
云い終わらぬうちに、イシャナは月夜の襲撃をうけた。
最初と二発目は間一髪で避けたが、みぞおちに潜り込んだ膝蹴りが見事に決まる。
イシャナは寝台に沈んだ。
「……っ……」
「気遣いは無用だ。この通り私は息災にしている。謹慎中のため自由には動けないが、月読の執務に支障はない」
痛みをこらえ丸めた身体を震わせながら、イシャナは辛うじて片手をあげた。
「……さ……さいですか。そ……息災で何より……です」
それだけを云うと、彼は力尽きた。
「曲者ぉっ!」
侵入者に危うくくちびるを奪われかけた月夜は、寝台から跳ね起きた反動を利用して、その者の上にのしかかった。
「イタタ……月夜様、俺です。イシャナっ」
「こんなところで何をしている! ここは私の寝室だぞっ」
腕を捻りあげられたイシャナは、苦しげに空いた側の手で寝台を叩いた。
「か、勘弁っ…月夜様! 手…手ぇ」
仕方なくポイとイシャナを離した月夜は、訝しい表情を浮かべ仁王立ちで彼を見下ろした。
「それで? 人の寝込みを襲うなどという暴挙に出たからには、その命で贖う覚悟あってのことだろうな?」
月夜の刺し貫くような視線を浴び、開放された腕をさすりながら、イシャナは嘆息した。
「誤解ですわ。俺はただ、月夜様が大変な目にあったて訊いて、心配して来てみたら倒れてはったから、ビックリして……まぁ、寝てはったやけみたいですけど」
「お前は寝てる相手を誰彼構わず襲うのかっ?」
青筋を立てた月夜を一瞥したイシャナは、てへペロと云わんばかりの顔で破顔した。
「いやー気持ちよさげな寝顔がごっつ可愛らしゅうて思わず…」
云い終わらぬうちに、イシャナは月夜の襲撃をうけた。
最初と二発目は間一髪で避けたが、みぞおちに潜り込んだ膝蹴りが見事に決まる。
イシャナは寝台に沈んだ。
「……っ……」
「気遣いは無用だ。この通り私は息災にしている。謹慎中のため自由には動けないが、月読の執務に支障はない」
痛みをこらえ丸めた身体を震わせながら、イシャナは辛うじて片手をあげた。
「……さ……さいですか。そ……息災で何より……です」
それだけを云うと、彼は力尽きた。

