「十六夜……」
身体を震わせ硬直する十六夜に手を伸ばした。
冷たくなった指先を握りしめ、そっと顔をのぞきこむ。
「月夜……月夜。余は……違うのじゃ……」
震える声で名を呼ぶ十六夜を、月夜は優しく抱き寄せた。
「十六夜、ボクは平気だ。大丈夫だから……」
自分の知らないなにかが起きている…?
月夜は不気味な思いにかられずにはいられなかった。
帝の崩御、月読長の謎の死、神の侵攻……次々と襲う異変は、ガルナになにをもたらそうとしているのだろうか?
「……イシャナ」
彼はすべてを知っているように思えた。
ただの人間がなぜ、神がガルナに降りることまで知り得ることができたのか?
それを確かめれば、この騒ぎを鎮静化させる方法を知ることができるかもしれない。
「十六夜、ここにいて。ボクが神を鎮めてくる」
立ち上がった月夜を、十六夜は引き留めた。
「なにをする気じゃ……そなただけで、神に対抗などできるわけが……」
裾を掴む手に、月夜はそっと自分の手を重ねた。
「心配するな。ボクは絶対に約束を守る……十六夜を、助けるから。信じて?」
見上げるその瞳に、月夜はしっかりとうなずいてみせた。
――ボクは独りじゃない。式と……あの男がいる。
いまもきっと、自分を守るために神に抗う魔物の姿を思い、月夜はくちびるを噛んだ。
「雪……」
十六夜と来た道を引き返しながら、一歩一歩外へと近づくたび、月夜は胸が高鳴るのを感じた。
これから自分が、どんなことになるのかもわからないというのに、高揚する気持ちが抑えられない。
宮殿から出ようとした月夜の目の前で、突如地響きと共に巨大な穴ができた。
身体を震わせ硬直する十六夜に手を伸ばした。
冷たくなった指先を握りしめ、そっと顔をのぞきこむ。
「月夜……月夜。余は……違うのじゃ……」
震える声で名を呼ぶ十六夜を、月夜は優しく抱き寄せた。
「十六夜、ボクは平気だ。大丈夫だから……」
自分の知らないなにかが起きている…?
月夜は不気味な思いにかられずにはいられなかった。
帝の崩御、月読長の謎の死、神の侵攻……次々と襲う異変は、ガルナになにをもたらそうとしているのだろうか?
「……イシャナ」
彼はすべてを知っているように思えた。
ただの人間がなぜ、神がガルナに降りることまで知り得ることができたのか?
それを確かめれば、この騒ぎを鎮静化させる方法を知ることができるかもしれない。
「十六夜、ここにいて。ボクが神を鎮めてくる」
立ち上がった月夜を、十六夜は引き留めた。
「なにをする気じゃ……そなただけで、神に対抗などできるわけが……」
裾を掴む手に、月夜はそっと自分の手を重ねた。
「心配するな。ボクは絶対に約束を守る……十六夜を、助けるから。信じて?」
見上げるその瞳に、月夜はしっかりとうなずいてみせた。
――ボクは独りじゃない。式と……あの男がいる。
いまもきっと、自分を守るために神に抗う魔物の姿を思い、月夜はくちびるを噛んだ。
「雪……」
十六夜と来た道を引き返しながら、一歩一歩外へと近づくたび、月夜は胸が高鳴るのを感じた。
これから自分が、どんなことになるのかもわからないというのに、高揚する気持ちが抑えられない。
宮殿から出ようとした月夜の目の前で、突如地響きと共に巨大な穴ができた。

