明日目が覚めたら

「兄上は貴方の気が引きたいのですよ、ウルル。」



光の指す腰丈まである小窓に座り

亜麻色の髪の美しい男性が、

佇んでいた。


「アロ-様。いつからそこに。」


「ここは私のお気に入りの場所なんです。
 
 初めから居ましたよ。
 
 あなたのセリフも聞きましたよ。

 なんなら、ここで繰り返してお見せしましょうか?」


「ま!!

 いいえ、感情的になってお恥ずかしいです。」


恥ずかしくて小さくなるウルルに、

クスクス笑いながら、


「活発で好ましく思います。

 さすがはひとりでアセンダルフ国を

 統治ようとする方だ。

 どうです、婿探しをしているとか、

 私を選ばれませんか?」


「は?」


「私はこのとおり体が弱い。

 この国には無用な存在なんです。」