明日目が覚めたら

アレクの胸に抱かれるような格好で

なんだか落ち着かなかったけど、

アレクのぬくもりと心音が混ざって

コトリと眠りに落ちていった。

サンドラが戻ってきて

何か言ってたことには気づいたけれど、

ウルルの眠りは深い海の底に沈んでいくような

感覚に包まれていた。


目が覚めた時には、あたりは暗くなっていて、

パチパチと音を鳴らしながら

焚き火の炎が揺れていた。

眠った時と同じ姿勢でウルルを抱きかかえていたアレクも

眠り込んでいた。

日に焼けて男らしい顔立ちのアレク

閉じられたまぶたの長いまつげが、小刻みに揺れる。

「こんなにゆっくり見るのは久しぶり。」

ウルルはそっと頬にキスをして、

立ち上がって伸びをした。