明日目が覚めたら

緊張しているのだろうか、

王は、ゆっくりだが言葉を選んで話している。


「双子が生まれた時、

 どちらかを養子に一度出さなくてはならなかった。

 でもそれは形だけで

 一度使用人の家に宿すれば城に戻れるはずだったんだよ。

 だから、誘拐さえされなければ

 今頃私たちはここで仲良く暮らしていたはずだった。」


アレクは、そう話し始めた王の言葉を遮った。


「本当にそうなのですか?それは表向きで、

 私を誘拐させ、遠くにやったのは、

 思惑通りだったのでは?

 申し訳ありません。

 この国の歴史もしきたりも全て知識として持っています。

 あいにく私は普通より学習や調査の能力には長けていて、

 そう言った誤魔化しが効く人間ではないのです。」


王は息を飲んだ。

アレクは真っ直ぐ二人を見据えて言い放った。


「真実だけが知りたいのです。

 この国にとって私は厄介な人間なのか?

 生きていてはいけなかったのか?

 ってことです。

 今更恨み言や、泣き言を言うつもりもありません。」