明日目が覚めたら

しばらく馬を走らせて、

この体勢に慣れてしまったら、

なんだか居心地がよくて、


「見て!アレク船が見える?

 海じゃないのに大きい湖ね。」


「湖、だけど海なんだ。この湖は海水湖。

 海から離れているけれどそこの方で海につながっている。

 海の生物にとって理想的な住処になっている。

 きっといい漁場だろう。」


「アレクって物知りよね。来たことはないんでしょ?」


「まあ、近隣の国の知識は必要だからな。

 誰かさんの教育係だったからな!

 それにこれは諸国の地理として教えたはずだが?」


「え?そうだったかしら…

 申し訳ありません、物覚えの悪い生徒で。」


こんな、あまり色気のない会話の二人だ。

ウルルはまっすぐ前を見て馬を操るアレクを見上げながら、

アレクは初めて行く国が自分の祖国であることを

どう思っているのだろうか、

そのことばかりがが気になっていた。


先方には伝令が届いているはずだから、

拒絶は受けないだろうが、

それでもやはり不安なはずだ。