明日目が覚めたら

その日の夜、

女王様から呼び出しがあり、広間に行くと、

虚ろな目でしているアレクがぼんやりと立っていた。

「アル!」

そばに駆け寄り、手を掴んでも、

アレクに表情が戻ることはなかった。

「どうしちゃったの?」

「どうやら、記憶をなくしておったようで、

 彷徨っているところをこの男に保護されていたようじゃ。」

「まあ、それはどうもあり…」

どこかで会ったことがあるような気がした。

「姫?」

怪訝そうな女王に、

ウルルは慌ててもう一度礼を言い直した。

「どうもありがとう、感謝します。何かお礼をしないと。」

「そうじゃな、すれば褒美を取らせよう、

 何か希望はあるか?」


「恐れながら、私は旅の商人です。

 品物を買ってもらえることができれば、

 大でを振って国に帰れます。」


「わかった。この者のもつ品物を買い取ってやれ。」


女王様はにこやかに従者に告げ広間をあとにした。