『俺は威鶴、BOMBという裏組織のメンバーだ。……付いて来い』 気紛れに、その男の過去を見た。 暴れることしか能がない。 その裏で本心を隠している。 逃げ場が必要だと悟った。 だから拾った。 アイツを拾った。 あれから三年、お前はまだ、向き合えていない。 あれから五年、俺もまた、向き合えていない。 対象する人物は違えど、俺たちは似た者同士なんだろう。