「あれ、相沢さん」 イヤなタイミングで佐伯さんが相沢に目を向ける。 やばい、仮病ばれる。 「その紙、何ですか?」 あ、ばれなかった。 …って、オイッ! 佐伯さんの視線の先を確認した相沢は、 「これ?三国の娘の作文」 と、いとも簡単に明日香の思い出を佐伯さんに公開した。 「ちょっと…それ、まずいよ相沢」 相沢は、慌てる俺に不敵な笑みを向け、 「だーいじょうぶだって」 と、手をヒラヒラさせた。