最後に、覚えているのは……。 耳をつんざくような轟音の後で。 金色に輝く欠片が、パラパラとこの身体に降り注いだ事だった。 そう。 草薙剣は、木っ端みじんに砕け散り……。 遺骨のように、俺の身体に降り注いだのだ。 月の光を受け、輝く欠片の先で。 二人の妖と、渚が消えていくのが見えた。 最後の最後で、 渚が俺の名を呼んだ。 そんな気がした。