純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー

 途端に洋佑は人の優しそうな笑みを浮かべ、言う。


「里桜のことを愛しているからだよ」

「……っ」


 さらりと、言いのけられた。


「別に驚くことじゃないだろ? 愛しているから殺すんだ。嬉しいだろ? 愛する男に殺されるのは。俺も嬉しいよ、里桜が俺のモノになるんだから」


 私は「聴きたくない」、「殺されたくない」、「殺されることは嬉しくない」という意味をこめて、首をブンブンと横に振った。

 洋佑は「フフッ」と小さく微笑み、私と目線を合わせるためにしゃがみこんだ。洋佑は未だに優しそうな笑みを浮かべたままだ。


「里桜を完全に俺のモノにする前に、過去の話をしてあげるよ。……俺にはね、里桜の前に、愛する彼女がいたんだ。彼女も俺のことを愛してた」


 そんなこと、初耳だ。というか、洋佑はいきなり何を……っ?!


「愛してた……うん、愛してた!愛していたのに!彼女は俺の愛を完全には受け入れてはくれなかった!そう!今の里桜みたいにな!」


 優しそうな笑みから一変し、再び目を見開き、狂ったかのように怒鳴り散らす。……いや、もともと狂っていたのかもしれない。