純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー

「嘘……でしょ?」

「……嘘じゃない」


 嘘。嘘だ。信じられない。お母さんは死んでいない。桐生さんは殺してない……!!!

 へなへなと、私は力なくその場に座り込んでしまう。

 だって、信じられない。簡単に信じることなんて出来ないよっ!


「お、とうさん、は?」

「里桜のことが心配で白髪が目立つようになっちゃったけど、元気だよ」


 そっか、お父さんは無事なんだ。よかった。よかっ……た……──。


「──うっ……ひっく……」

「里桜?!」


 私が泣き出すのを見た洋佑は、しゃがみこんで私を抱き寄せる。ポンポンと頭を撫で、ギュッと強く抱きしめてくれた。


「ごめんな……守れなくて……」


 洋佑の申し訳なさそうに謝るか細い声に、洋佑は悪くないよ……という意味を籠めて首を横に振った。すると洋佑は、私の耳元で「ありがとう」と囁いた。


「っ……今は、泣いてる場合じゃないよねっ。ごめんね、急に泣き出したりして……」


 無理に笑顔を作りながら、私はよろめきながらも立ち上がる。


「……里桜」

「んっ?」


 名前を呼ばれたので反射的に顔を上げた。