純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー

 でも、桐生さんはみんな生きてるって言って……──まさか、桐生さんが嘘を……?いやいや、そんなはずない!私は桐生さんを信じてる!桐生さんは嘘はつかない!

 ……それじゃあ、みんな無事?……なら、どうして洋佑は立ち止まったの?息切れをしたから……のわりには、平気そうに見えるけど……。


「よう……すけ……?」

「──気をしっかり持たせながら、聴いてほしい」

「……?」

「おばさんは……里桜のお母さんは……」


 ──嫌な予感が、した。


「……死んだ。……おそらく、桐生一夜に殺されて」

「──っ!!!う、うそ……?!」


 お母さんが……死んだ……?桐生さんに……殺されて……?

 ──洋佑……何ヲ、言ッテルノ?

 だって桐生さんは嘘をつかない、真っ直ぐな人なんだよ?私を誘拐して監禁したのは行き過ぎた愛故の行いであって、決して悪い人じゃない。

 私が条件を守れなかったら、周りの人に危害を加えるって言っていたけれど、もしも仮に本当に危害を加えたのなら、ちゃんと「危害を加えた」って言ってくれる……桐生さんはそんな人だ。

 それなのに桐生さんは、みんなは生きているって言ったんだ。だから、桐生さんは殺してない。