純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー

 どうしようっ?!警察……は呼んだところで助けになんてこないだろうし、き、桐生さん……!桐生さん!早く来てください……っ!


「無視かよ、冷たいなぁ」

「俺達が奢るからさぁ、甘いものでも食べに行こうぜ。なぁ?」


 あんまり他の人と話すなという条件だったので、怖いし、無視を決め込もうと思ったが……そんな私の態度にイラッときたのか、男性たちは私の腕を掴んできた。


「っ?!」

「ほ~ら、早く行こうぜ~!」


 ナンパっていうか、コレ……ただの誘拐なのではっ?!これなら警察を呼んでも助けに……――助けにきたら、桐生さんも捕まっちゃうのかな、やっぱり。

 3人の男性の力に敵うはずもなく、私はずるずると引っ張られていく。

 恐怖のあまりに涙がじんわりと滲み出てきた、まさにその瞬間――男性の1人が、後ろから伸びた誰かの足の蹴りによって、吹っ飛ばされた。

 え……?

 意味が分からずにいると、私の後ろから桐生さんの低い声が聴こえた。


「彼女に触れるな」


 桐生さんのその声音に、口調に、身体がゾクッとした。怖い。とても怒っているんだって……私には分かる。