純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー

 なんだか後ろめたいような気はするけれど、おそるおそる、私は白いうさぎのストラップのことを言った。

 すると桐生さんはおもむろに財布を取り出し、中身を覗き見る。


「……札を崩してくるから、ここで待っていろ」

「えっ!は、はい……」


 札しか入っていなかったのかしら……桐生さんの財布の中身。いや、まぁ、私には関係のないことだけれど。

 それにしても……私を1人、ここに置いていってしまったけれど、いいのかなぁ?……これ、逃げようと思えば逃げれるんですが。

 はっ!私が逃げるか逃げないかを試しているっ?!それとも、ただたんに桐生さんが天然なだけ……?

 うーん、なんにせよ、やっぱり逃げ出すのはやめよう。後のことを考えると怖いし、ここは大人しく待っていよう。

 ……と、決めたのはいいんですが、桐生さん……少し遅くないですか?迎えに行った方がいいかな?でも、擦れ違いになって、逃げたと思われたらどうしよう……。

 ──ぽんっ。

 後ろから肩を叩かれ、私は反射的に振り返る。そこにいたのは警察でも、ましてや桐生さんでもない……見知らぬ男性が3人、立っていた。

 ……え、だれ?


「ひとりィ? 俺達と遊ばなぁい?」


 これってまさか……な、ナンパッ?!