純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー

「あ、ああああのっ、これはそのっ、はぐれないようにっていうつもりで……!」

「ああ、分かっている。……それでいい。無理強いはしたくないからな」

「え……?」

「篠原さんが掴みたいところに掴めばいい……と、言ったんだ」

「あ、はい……」


 周りの人から見れば、やっぱりデートしているように見えているのかなぁ?だったら恋人らしく手を繋げとか思っているんだろうか?……私達は恋人じゃないんだけれどね!


「……あっ」

「ん?」


 自然と足が止まる。騒がしい音楽が鳴っているなぁ……と思って見てみたら、ゲームセンターがあった。

 ……いや、ゲームセンターがあったから声を出したんじゃなくて、設置されているクレーンマシーンの景品を見て思わず声が出たんだ。

 景品の1つに、小さな白いうさぎのストラップがあったのだけれど、それがとてもかわいい。

 でも、私はクレーンマシーンとか得意じゃないからなぁ……。


「……取ってきてやる。どの動物だ?」

「えっ?!そんな、悪いですよっ」

「悪い……?」

「どうせ取れないと思いますし……お金がもったいないだけです」

「……俺は、篠原さんにあげたいから取ると言ったんだ。君が俺の残高を気にする必要はない」


 そ、そんなことを言われても……。うーん、いいのかなぁ?