「おいちゃんママにもミカちゃんにもリンちゃんにも誰にも教えてないからね。」
と得意気に言った。
うん?ミカちゃんとリンちゃんって違う女の子が増えてやがると僕は、思いながらやはり、血は争えないなと納得した。
こいつも女で苦労するなと思ったが仕方ない事だった。
キイチと僕は、公園で仮面ライダーごっことかけっこそして恐怖のブランコを散々やった。
僕は、ブランコは、多少苦痛だったが仮面ライダーやかけっこをしても息が乱れたり疲れを前ほど感じなかった。
何より久しぶりにキイチと遊べるのは、僕にとっては、とても楽しかった。
キイチもテンションが高く遊びながら幼稚園であった事やママやパパの事を喋り続けた。
ブランコが終わり公園のベンチに二人で座ると僕は、持って来たクーラーボックスからタッパに入れたアイスクリームを出した。
キイチの目が輝いた。
冬になっていたが、二人共遊んだ為に身体は、熱いくらいだった。
僕は、リュックサックから皿とスプーンを出してキイチにアイスクリームを取り分けてやった。
キイチは、それを貪るように食べて直ぐにお代わりと言った。
日曜日の公園には、冬のせいか人は、少なく僕は、キイチがアイスクリームを食べる幸せそうな顔を見て自分自身も幸せな気分になった。
僕は、幸せな気分で小指をしゃぶった。