「最近りり、耀くんに会うたびに気まずそうだけど…何かあったの?」 「やっ、たいしたことじゃないよー」 「そう?まぁ、じきに夏休みだしね」 「夏休み……」 窓ガラスを突き破るアブラセミの声。真っ青な空に広かった大きな入道雲。 夏休みはもう、すぐそこだ。