「え? ちょ… 陸?」 目の前で手を振って名前を呼んでみたけれど、全く反応が無い。 と、そこで気づいた。 さっきまでしていた、梨帆と圭人の声も、しない。 「…っ」 バッ、と、勢いよく後ろを振り向くと。 口をあけて笑ったまま、固まっている梨帆。 うなだれたまま、ピクリとも動かない、圭人。