「たかが調査だからな。理由も適当にこじつけてやるようなもんだ。
お前のように自分を犠牲にする事を選んでいれば助かったものの…」


ふ、と死神が溜息をついた。

冷たい風が私の頬を掠めた。
刺さるように痛かった。


――あんなに仲が良かった四人だったのに。

小さい頃からずっと一緒で。

私はみんなが大好きで。


なのに、


「人間の愛なんて、」



それは全部上辺だけで

仲が良いのは表面上だけで

お互い大切だと思っていたのに

心の中では寧ろ真逆の感情を抱いてて



私達四人の中に

本物の“愛”なんて無くて


だけどそんな存在しないニセモノの愛を信じて

それぞれお互いを消す事を考えていた三人のために



私 は 死 ぬ 覚 悟 で い た の に



「――もろいものだな」