「はぁ……つかまえたっ!!」 私なんかに勝ち目は最初からなくて潤矢さんに捕まってしまう。 壁に追いやられ 私の頭の横には、ほどよく筋肉のついた潤矢さんの腕。 「なんで……追いかけて…くるんですか」 もう別れたのに… 「そっちこそ、あからさま避けやがって…」 「だって!!」 「あの日のこと…ちゃんと聞いて」 そう言った潤矢さんの真剣な目に何も言えなくなる。 潤矢さんは息を整えながら話始めた。