「きゃあ〜…うわっ…ぎゃぁ〜……」
「亜季…叫び方…(笑)」
怖くない?
そんな言葉を信じたあたしがバカだった。
怖いなんてもんじゃない。
漫画なんかで主人公の女の子は可愛く叫んでるけど、そんな可愛い声出せる余裕なんてない。
「ほらっ」
潤矢さんが私の手をとり自分の腰に回す。
潤矢さんの背中に頭を埋める形になった。
「こうしてたら見えないだろ?」
「うん……」
「もうちょいだから」
それから出るまで私はずーっと潤矢さんにしがみついたままだった。
見えないのに叫んだりもしちゃって軽く潤矢さんに怒られたけど。

