「あっ、ここで大丈夫です」 「本当?」 「そこのアパートなんで…」 「一人暮らし?」 「はい、今年から…」 「気を付けろよ?戸締まりとか……」 「大丈夫ですよ!!」 私は笑いながらドアを開けて外に出る。 「送ってもらって、ありがとうございました」 「ん。 じゃあおやすみ」 「おやすみなさい」 お辞儀をすると 私はアパートの階段を上る。 潤矢さんの車はまだ止まったままで不思議に思いながらも 部屋の鍵を開け、もう一度潤矢さんに向かってお辞儀をして部屋に入った。