携帯の画面にアドレスが表示されている画面を開き、その女に渡す。

女は手慣れた手つきで指を動かし、自分の携帯に俺のアドレスを入力していた。






「はい、ありがと」


アドレスを登録し終えた女は、携帯を俺に返す。




「早(笑)」

「ハハ、まあね〜私アサミってゆうの!よろしくね!あとでメールするから!」

「うん」

「じゃあね。バイバーイ」

「……」


そのアサミって女は、嬉しそうに手を振り、俺に背を向けて去っていった。





「奏」

「うわ!」


すると、いきなり横から俺の腕を引っ張ってくる奴らがいる。




「び、びっくりした(汗)脅かすなよ…」

「だってさぁ〜」


俺を脅かした犯人は、

水川 恵里佳(みずかわ えりか)と

牧野 美穂(まきの みほ)


こいつらも俺と同い年で、
大学に入ってから仲良くなったやつ。

修也も交えて恵里佳と美穂とは、仲がいいグループでよく連んでいる。


ちなみに、美穂は修也の彼女。






「お前ら、こんなところでなにやってんだ?」


「奏を尾行してたのー♪」

「私は恵里佳の付き添いー♪」

「は?尾行??」



どんだけ暇なんだよ、お前らは(汗)