夕方


「んじゃねえ〜」

「また来るよ」


玄関でみんなを見送る、私と奏。


あれから奏の荷物を私の家に運び終え、

段ボールに入った荷物を、全て出して整理した私たち。




「今日はサンキュ。助かったよ」


隣にいる奏が、みんなの顔を見て言った。

私もペコッと頭を下げる。




「いいよいいよ」

「またな〜」

「沙和もまたね〜また連絡すんね〜」


3人は、私たちに手を振って帰って行った…

私は玄関の鍵を閉め、奏と2人同時にソファーにドカッと座る……




「疲れた…」


ため息をつきながら、天井を見上げる奏。

私は奏に寄りかかり、一緒に天井を見上げる…





今日から奏と一緒に住むんだ・・・


なんか夢みたい…

好きな人とずっと一緒にいられるなんて……





ちょん


――『なに考えてんの…?』




奏が私の顔を覗き込む。





――『…べ、別に』