今日は違うチームと、軽い練習試合があり…大学へ行かず、張り切って試合に望んだ俺たち。





「本当に奏すごかった!」

「うん、かっこよかった!」

「いや。お前らのパスがよかったんだよ」


あのパスがなかったら、あんなきれいにゴールできなかった。




「奏もすげーけど、隼人もめっちゃサッカーうまいよな!」

「え!?そんなことっ…」

「俺もそう思う。お前センスがかなりあるよ」


「いやいや。あんだけサッカーばっかりやってたら、嫌でもそれなりにうまくなるよ」


ハハッと笑う隼人。




「俺…こんな足になっても‥大好きなサッカーはやめたくなかったから、毎日毎日必死にサッカーの練習したんだ」


隼人は、義足の足を見せながら言った。



きっと…俺たちなんかじゃ計り知れないくらい…

隼人は努力したんだと思う…


だからあんなにサッカーうまいんだ。




「そっか。お前将来は、教師目指してんだろ?」


修也が優しい口調で言う。




「うん!高校の体育の教師になりたいんだ!」

「なれるよ、お前なら」


隼人に軽くパンチをする修也。


「俺もそう思う。頑張れよ」

「ありがとう」


隼人は俺と修也に、満面の笑顔を返した。


最近は隼人も加わって行動することが多くなっていた。

隼人はサッカー好きだから、修也ともすぐに打ち解けた。