――『私も一緒の時間に終わるから、一緒に帰ろ!それで帰りに買い物してうち行こう!』

「はいはい」

――『楽しみだねー♪』


そう言って、コーヒーを飲む沙和。

俺はそんな浮かれている沙和を、ぼんやりと見ていた…








がやがや


ぽん


3時過ぎ

午後の授業を終えた俺は、沙和と待ち合わせしていた場所に向かい沙和を見つけると…沙和の肩をぽんと叩いた。

携帯をいじっていた沙和は、俺に気づいて携帯をしまう。




――『ごめん、待った?』


俺がそう言うと、沙和は首を横に振る。



――『じゃあ行こうか…』

――『うんっ』


俺は沙和の手を握り歩き出す…

沙和は自然に、俺の指に自分の指を絡ませた。





「奏!」




すると…後ろから聞き覚えがある声がする。

俺が振り返ると、沙和もそんな俺を見て、足を止めて振り返った。



「修也…」


振り返ると…後ろには修也の姿が。



「なんか‥久しぶりだな。」

「そうか?ほぼ毎日メールしてたじゃん」

「そーだっけ(笑)あ、沙和ちゃんも久しぶりー」