不機嫌オーラをむんむん出し、アイスティーをストローでかき混ぜる恵里佳。



何でそんなこと、いちいちコイツに報告しなきゃなんねーんだよ(汗)


恵里佳って、たまに彼女気取りみたいなことするんだよな…

正直ウザイ。


ま、いいけどさ…

ほっとこ。





「あれ奏…お前昼メシ食わないの?」




「うん、さっき食ったばっかりだからいいや…」

「そっか☆」

「お前は食ったの?」

「食った食った!3色丼!」

「うわ、3色丼!食いたかったぜ…失敗した(汗)」



“3色丼”とは…丼に入ったご飯の上に、鶏肉のそぼろと玉子が半分ずつ敷き詰められていて、その上にちょっとだけ紅ショウガが乗っているもの。

3色丼は味もかなりうまく、ここの食堂の人気メニュー。

俺もこの食堂で昼メシを食う時は、3色丼を頼む率は高い。






「…俺、タバコ吸ってくる」

「あ、俺も」


急に口寂しくなった俺は、修也と一緒に、食堂の近くにある喫煙所へ行き、タバコに火をつけた。






「奏さ…」

「あ?」


喫煙所へ入るなり、修也が俺に話し始める。





「恵里佳。どうなん?」





「“どう”って…?」