「やっと…、家族や彼らの所に…」 彼らに会えると思うと、不思議と死に対する恐怖はなかった。 美桜里は血が付いた方の手を空に伸ばした。 空は彼らの纏う羽織と同じ…。 「浅葱色…」 そう呟くと、美桜里の意識はそこで完全に途切れた――。