「悪い。考え事してた」 「何、また?平助達が抜けてから、多くない?」 確かに美桜里は藤堂達が抜けてからぼうっとすることが多くなった。 多分、新選組で暮らしていた仲間がいなくなったことが原因だろう。 「…ごめん」 美桜里は沖田に申し訳なくなって、視線を下に移した。 すると、横から溜息が聞こえた。 「美桜里、ちょっとついて来て」 沖田は代金を払うと彼女の手を引き、歩き出した。