『うっせー、薫には、関係ないし、少し黙って…頼むから』
そう言ったナツメくんは、嫌そうに薫ちゃんを睨む。
『ふ〜ん？そういうこと言うんだ〜わかった！ナツメには、もう何も言わない！』
薫ちゃんも負けじとナツメくんを睨み返しながらプイッとそっぽを向く。
『あっ、里緒ちゃん！２人だけってのもあれだし、私の男友達何人か連れてきてもいい？みんな、いい奴らばかりだから、里緒ちゃんでも大丈夫だと思うし、皆と打ち解けるきっかけになるかも』
『え…男友達…？』
私は、少し顔が引きつるのを感じた。
…薫ちゃんの言うことも一理あるし…どうしよう…それに、薫ちゃんがせっかく誘ってくれたのに。
私がそう思って悩んでいると。
『…っ！わかったから、オレが行きます。オレが！』
ナツメくんが諦めたように薫ちゃんにそう言っている声が聞こえてきた。
