*それぞれの思い

彩香SIDE




『はぁ〜…』




私は、大きなため息をついて、窓の外を見つめた。





…今日、私は中学時代からずっと好きだった綾人くんにフラれた。





『…まぁ、無謀なんてことはわかってたけどさ…』





ポソリと呟いた私の声は教室にいる生徒たちの笑い声で掻き消される。





ナツメくんには、中学時代から好きな子がいた。




当時は、それがあまりにもショックで告白することができなくて…ずっと後悔していた私。





そして、この前たまたま友達と訪れた水族館で私は綾人くんと……里緒ちゃんに出会ったんだ。