*なんだかんだで…両思い!?



私は、ナツメくんの話をただただ呆然と聞いていた。




まさか、ナツメくんと昔会ったことがあるなんて思いもしなかった。



『――でさ、その後、朝比奈さんオレに何て言ったか覚えてる?』


え…?何か言ったっけ…?




ナツメくんの話からそういえば中学の時に路地裏で捨て猫を見つけたことは思いだしたのだが、なぜかナツメくんと話した記憶がないのだ。




『小学生は、早く家に帰らないとお母さんが心配するよ』




『え?』




『これが、朝比奈さんがオレに言った言葉…オレあの時何気にショックだったんだけど』




ケラケラ笑うナツメくんとは対象的に私の顔は青ざめていく。




『うわ…私なんて失礼なことを…ゴメンね…ナツメくん』




『いいって…もう気にしてないし……で、その後、高校に入ってオレは朝比奈さんと再会したってわけ!オレもさ〜朝比奈さんのこと年上だと思ってたから最初見たときは焦ったよ』



未だにケラケラと楽しそうに笑うナツメくんに罪悪感が募っていく。


う…私のバカ…