【番外編】サッカーボールと先輩とアタシ



その顔はいつもより弱々しく、疲れたよ
うに見えた。

周りは頼りない街灯だけだが、万桜の顔
は、はっきりと見えた。

「万桜…。」

どうしたんだ、何かあったのか??

聞きたいことはたくさんあった。

でも上手く言葉が出てこない。

「お疲れ様、潤くん……。」

万桜は無理に笑っていた。

誰か見ても解るほど、ぎこちなく。