練習に身が入らないまま、家路につく。

携帯を確認したが万桜からの連絡はない


例えようのない不安が襲いかかる。

真っ暗な闇に突き落とされたような、そ
んな見えない不安。

一体何があったんだ。

事故とか…??

それなら一番に連絡をしてくるはず。

それとも両親に……。

今まで味わったことのない不安と緊張感


電話してみよう。

そう思い、携帯をまた開いたその時俺の
家の前に求めていた存分が立っていた。

「ま…お??」

その声に反応するように、ゆっくりと顔
を上げた。