中指斬残、捌断ち儀



「さすがはあの人――首花の種で産まれた子だわ。そうして、あたしの子宮だからこそ受胎した奇跡の子だけど」


そこで、ふやけたような顔が明子を見た。


「今思えば、あの時。あの人があなたに種付けしなくて良かったわ。あたしの子宮が神子を産めるからと、同じ血が流れるあなたを選んだけど。ふふ、あなたみたいな呪われる子を産む子宮なんて、よほど腐っているのですねぇ。第二子は、さぞや不幸をまとって産まれてくるんじゃないの?」


明子の手が、喜美子の体に掴みかかった。


ふざけんなっの後に様々な罵声を飛ばすが、どれもが日本語として機能していない、表現できないほどの怒りだった。


手を出し、喜美子の髪をむしろうとしたところで貞夫が止めに入る。