中指斬残、捌断ち儀



拘束されていた渉が一番に、呪物たちの恐怖を掴まれた手から感じ取る。


「っ……」


『こわい』『こわい』『こわい』『しにたくない』『たすけて』『こわい』『やだ』『もう』『たすけて』『こわいこわいこわい死にたくない死にたくないもう、死にたくないっ』


鼓膜を通さずに、脳へと叩きつけるような畏怖の塊に目眩を覚えた渉。果ては、この人たちは犠牲者なのにと受容(同情)しそうになったが、せせら笑いを聞く。


「怖がれ、死ねよ、助けてやんねーっ。犠牲者?被害者?弱者?それ言い訳にすんなら好き放題やっていいってか?

あ、なら、俺もそうなるわー。こんなクソ溜めみてえなとこに連れてこられた俺マジ犠牲者ー。……あ?なーんかニュアンス違うようなで、二番煎じみてえな感じすっけど――ま、いいだろうよ。

どうせ、言い訳ありゃあ好き放題していいってノルマはクリアしてるわけだしぃ。ボコっていい理由あんなら、やっちまっていいんだろ?


例えそれが、犠牲者被害者弱者代表みてえなガキ殺しでもな」