中指斬残、捌断ち儀



扇がしめ縄に触れた途端にぱさりと切れる。


不敵な笑みは、正しく“そうなんだろう”。


「自慢する猶予なんか残す気ねえけど」


誰にも負ける気はしない最強が笑う。


しめ縄を切った時点で卒塔婆の雨が降り注いだのに対しても、動揺せずに、立ち尽くしていた。


避けるでも、防ぐもしない、まったくの無防備。動かない的ほど当たりやすいのに、卒塔婆は藤馬の体を掠めもしなかった。


一秒前に藤馬がいた位置――今現在の立ち位置から一歩後ろに重なり合う卒塔婆の矛先には白い紙が落ちていた。


矛先に貫かれたのか、面積が小さいために破れた紙は塵芥に等しい。


塵芥――“もう使えないゴミ”に藤馬は目配せもせず進んでみせる。