小生意気な、人の神経を逆撫でする下品なしゃべり方をするのでは、怪我人と言えないだろう。
だるそうながらも、きっちりとぽっくり下駄で立っているあたり、平気なんだと思わせる。
やせ我慢している風でもない、身なりこそ頼りがいはないが。
「――が、つけあがらせちまったクソアマがそん中いんだよ」
束になった扇を影の群集に突きつける。
口こそ笑ってはいるが、口調が荒くなることを踏まえればキレたままであるのが窺える。
「いい気分だよなぁ、俺相手にここまでできたんだもんよぅ。
てめえか?てめえか?てめえか――って、あ゛ー、わっかんねえ!どいつもこいつも同じ面ぁしやがって!
いいぜ、全部のしてやんよっ。どのみち、俺をここに引き入れた時点でぶっ壊すって決めたからーっ。
俺をここまでコケにしやがって、いい気なってんだろ、どーせっ。だろうな、そうだろうなっ、自慢していいぜ?もっとも――」


