「藤馬、さん……」
「お前なんか、阿呆んだらだ」
禍々しいものに安心してしまうだなんて。凶を招く不吉であれど――切り札になることもあるんだ。
使い方次第では逆転もできよう切り札(ジョーカー)だが、救世主には似つかないひどく汚ならしい格好をしていた。
つい先ほどまで戦場にでも行っていたかのような。衣服はボロボロで、垣間見る肌は擦り傷だらけ。赤黒い染みもぽつぽつあって、満身創痍と診断してもいいのだが。
「都合のいい時だけ、俺頼りって。俺はてめえのアッシーか?メッシーか?ミツグくんか?――って、今のなしなし歳バレる。都合良い男なんざ、ごめんなんだよ。
セフレならまだ考えてやったが、未開通がやる気もねえのに男頼りにすんじゃねえよ、バーカ。
俺は騙されねえ、てめえのパシりなんざしたくねえ。女つけあがらせるとロクなことねえからなぁ」


