「渉を助けられるのは、私で……!」
へこたれている時ではない、無理難題も踏み越えてみせろ。
家族の危機を救えずにして、何が家族か。
助け合い支え合う。
気づけば一緒にいてしまうような安心できる輪の中で――
「だから、家族なら――渉に家族と言わせたならっ」
認めたくはない、あんな奴は大嫌いだ。――でも、渉はそれでもあいつが好きだと言っていて、私だけじゃ、あの子の家族(幸せ)に足りないと思うから。
「あの子が――家族(わたしたち)がやられっぱなしで黙っているのか!」
嫌いだ、大嫌い、だいっきらい。なのに――
「“お前”は、一緒に帰りたくはないのか!――このっ」
いつもの輪に、“お前”がいるのを描いてしまうから。


