中指斬残、捌断ち儀



『なかゆびざんざん、はったちぎ』


“それら”は僕を囲っていたから。


声は四方八方から聞こえた。きっと“それら”は柵立てらしく並び、僕を逃がさないようにしている。


目は開けていた。
けれども霞が晴れたかのように、視界が開けば周りを認識できる。


思った通り、僕の周りには“何が”いた。


皆して首から上が折れていて、腕が長い。


寝そべる僕を、俯瞰するような目には瞼がない。目玉のパーツをそのまま埋め込んだような出目は今にもぽとりと落ちそうだった。


こちらはそれを仰視しているのだから、皆をまとめて一望できた。


「ひっ――」


恐怖が喉をひきつらせて悲鳴を妨げる。


けれども掠れた声は出たわけで、中指を持たないそれらは一斉に笑い出した。