「呪物の分際が、俺に懇願?笑えねえことは余所でやれよ。劣等が、呪いだなんて所詮は、人間様に使われるもんだろうが、え、違うか、おい。
なになにー?まだ人間味はありますーって?嘘つくなや、人間辞めたくせに今更人間気取んなよ」
右手のもやは無くなっていた。嫌なもんを触ったと言わんばかりに藤馬は羽織で行儀悪く拭いたあとに、転がっていた呪物の頭部を踏みつけた。
体は千千となり紙吹雪のように散らばっているに対して、首から上は無傷。それを喜ばしいと思うか惨たらしいと見るかは、明らかに後者であろう。
頭を残した意味は、このためだと藤馬のぽっくり下駄が、その部位をなじる。
「ほら、どうした。人間味はまだあるって、それでも気取んなら痛がれってー。おんなじ苦しみばっかでマンネリだったろ?ここいらで新たな趣味(苦しみ)見つけてもいいんじゃねえのー。
協力してやっからさぁ、つか、させてくれよぅ。俺をぶっ飛ばしたって、つまりはそーいう意味なんだろーっ!」


