中指斬残、捌断ち儀



独り言にしては、声量は皆に伝わるほど大きい。


呆れているのか怒っているのかも分からない、ただ事実を話す口を誰も阻めずにいた。


呪物(ソレ)でさえも――


『………………』


高笑いは止み、ソレは“ぐるん”と方向転換していた。


見えない縄ごと回転したかのような、遠心力により瞬時に藤馬と向き合ったソレだが――いきなり、ぞわぞわと陽炎が煮えたぎり始めた。


「俺は呑まれねえ、取り込めねえ、理解してもどうでもいいから、ああ、てめえ好き勝手に弄くれねえが……だーからって、ぶっ飛ばすってなんだよ。世間様では暴力はんたーいの時代だってのに」


かこんかこんと近づく藤馬に比例して、陽炎のたぎり――震えが大きくなる。