中指斬残、捌断ち儀



『あひゃひゃひゃいひゃっ、あひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、やひゃひゃひゃひゃあひゃひゃあひゃひゃひゃひゃーひゃひゃひゃひゃひひあひゃひゃひゃ――!』

狂った笑いにありし日を思い出す。


慄然とした身が瞳孔から縮まるよう、どんなに聞いたとしてもそのつどに耳を塞ぎたくなる。鼓膜が引き裂かれそうだ。


手で覆うだけでは駄目だ、足りない、いっそう鼓膜をくり貫いてでも――


「渉、しっかりしろ!」


恐々とする渉の身を力強く抱いたのは、五十鈴自身もどうにかなってしまうことを危惧したか。


五十鈴にとっての最後の関門。この子だけは何としてでも守らなきゃと思い――思った。


もしも、ここで私がコレを受け入れたらどうなる――?