中指斬残、捌断ち儀



『…………、わた、る』


言葉を覚えた幼子のようなたどたどしい呼び方。


『わたる、わた、る、わたるぅ』


愛しい我が子を見つけたかのような甘ったるい声。


『わたるぅ、わたるぅ、わたるぅ、わたるうぅ』


嬉しいも幸せも、それら全てを表す単語がその三文字に換えられてしまう。


喜んでいたんだ、ソレは。