中指斬残、捌断ち儀



佇む陽炎の手折れた首。


“下から覗き込めば、分かってしまう”。


「……」


ギィギィと立て付けが悪い戸のような音がどこからか聞こえてくる。


『……』


その音に合わせて、陽炎の体が揺れた。

ギィ……ギィ……、とゆっくり僅かに、首から下が前後する。


「…………」


ああ、そうか――
なんで“俯いているんだと思えば”。


『…………』


コレはまだ“吊られたまま”なんだ。


「…………」


見えない縄にキリキリと、風一つで揺らされるほど縄と同化してしまった体が、ギィギィって、ギィギィって動いてる。


『……………』



死んでもなお、また殺され続けて死に続ける輪廻に取り残されてしまった可哀想な犠牲者。